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HARVARD SQUARE REVIEW + hitomedia™





北川拓也

灘高校からハーバード(学部)に入った北川



NAKATAの引退

 おととい、ハーバードの近くにあるCambridge commonという公園でそこにいた中学生、高校生ぐらいの子供たちとサッカーをしたとき、彼らは僕のことを「NAKATA!NAKATA!」と呼んではしゃいでいた。中田と中村の名前はいまやサッカーをしている人には全世界中に知られている。そのことの意味は本当に大きい。なぜなら、彼らは日本人で多少サッカーができる人をみると、NAKATAの姿を思い浮かべるからだ。日本人=NAKATA。なんて大きな存在なんだろう。

 みんなも知ってのとおり、中田がサッカーから引退した。僕にはそれがとても自然なことのように思えたし、さして驚きもしなかった。彼からはいつも、何かを新しく始める気力だとか、カリスマ性だとかがほとばしっていたからだ。といっても、僕は今まであまり中田に注目したことがなかったし、彼の書いた本だとかを読んだこともあまりなかった。でもそのことが、彼が素晴らしいプレーヤーだったことや、今の日本における偶像(idol)、かつ象徴(symbol)であることをなんら変えるわけではない。

 僕自身、中田の引退表明の文を読んで、とても感銘を受けた。彼は思ったことを言葉に綴ったのだろう。もちろん彼は、サッカーという注目されやすい分野で一番になることで、誰よりも先にメディアの注目を受け、お金をたくさんもうけることができた。それはラッキーだったと思う。でもそれは、彼の努力や、彼の経験というものをなんら安っぽくするわけではない。彼のサッカーを離れて、まだまだ人生の序盤を生きるものとして、新しいものを始める、その「辞める」という決断には本当に敬意を表する。

 僕自身、まだ三年目程度でしかないが、物理と数学という世界に漬かって来て、一つの分野に「命を懸けて努力する」ということの難しさ、世界一になることのタフさ、というのを多少学んできた。僕はまだまだこの道でやっていくつもりだが、僕もあと7年後、博士課程を終えるころに、もしくはある程度の研究をした後、今から10年後ぐらいに中田と同じような決断を迫られることになる気がする。自分はこのまま物理をするのか、それとも日本に帰って教育改革をするのか。そんなところだ。その時まで僕は本当に命をかけて頑張って生きたい。そしてそうやって頑張った10年後に中田とこんな話ができたらなと思う。
「僕らはお互い世界の頂点を目指して頑張ったし、お互い世界を見てきました。中田さんはサッカーやめたとき、何考えたんですか?」
 
 前に僕はHEROの話をした。これから中田が人間として、僕のHEROになるのだろうと思う。彼は今までも、非常に多くの人のHEROであったに違いない。その意味は、果てしなく大きい。

 これからもっとでっかくなって いく彼に会ってみたいと思う。ほんとに素晴らしいよね。

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コメント

コメント645. ハリー|2011/03/19 21:38

今このコメントを読んでいるかはわかりませんが、
僕は19歳です。
僕も中田が大好きです。
僕もいずれ世界に飛び立ちたいです。
慶應大学の新一年生です。
お互いどこかで会う機会があるかもしれませんね、
気が合うような気がします
僕は総理大臣になります

もう一度、世界に誇れる日本にしましょう。


コメント462. たっくん|2006/07/05 07:51

お久しぶり!といっても誰なのか残念ながらわからないですが笑 
そうですね、セレブの中田ではなく、一人の人間としての中田に会えたら嬉しいです。

コメント461. 匿名|2006/07/04 15:49

おひさしぶりです^^中田選手の引退表明、ファンだったんで少し寂しい気もしましたが、彼には彼なりのこれからのプランがあるんでしょうね。さっきどこかのニュースで読んだんですけど、何やらハーバードのビジネススクールに進学する意思があるとかないとか・・・北川君、もしかするともしかするかもしれないですね。そうなればあたしは死ぬほど羨ましいです・・・;

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ハーバードブロガー:北川拓也
北川拓也
拓也がどうやってハーバードに入ったのか、そこにはコツがあったのか、そしてハーバードの生活とはどんなものなのか、などに焦点をあててブログを書きました。ハーバードに入るということはどういうことなのか、という精神的な面に重点を置きました。興味のある高校生はぜひとも読んでください!現在、僕は理論物理学者として勉強中。

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