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齋藤 宏一(さいとう こういち)

「Harvard Law School留学記」



コース選択(Enrollment)

さて、オリエンテーション終わると、いよいよ本格的なクラスのスタートとなります。
その前に、数多くのコースの中から、自分がとるべきコースを選択しなければなりません。
クラス選択は事前の登録制になっています。LL.M.では、最低単位取得数として、22のcreditを取得しなければなりません。それを秋学期(9月から12月まで)、冬学期(1月)、春学期(2月から5月まで)の3学期に行われる授業に振り分けて、22以上の単位を取得することとなります。


成績は、A+(8点)、A(7点)、A-(6点)、B+(5点)、B(4点)、B-(3点)、C(2点)、D(1点)、E(0点)と分かれており、全体の平均点がC以下だと卒業できず、落第となります。


さて、そのコース登録ですが、複雑な過程を経て行われます。まず、"HLS My Plan"という専用のWebサイトを通じて、自分の履修する可能性のあるコースを優先順位の高い順にプレ登録をし、大学の方でビッドにかけます。優先順位が高ければ高いほどビッドで当たる可能性が高くなり(もちろん、人気がある科目でかつ人数が少ないゼミなどは、それでも当選する可能性が低いものもありますが。)、優先順位が低いものについては、ビッドで当選する可能性はそれだけ低くなります。つまり、皆から人気がある科目で、かつ、自分がどうしても取りたい科目については、優先順位の1位や2位くらいに挙げておけば、当選する可能性は高くなります。その代わり、自分が取りたい科目であるが、他からあまり人気がないと思われる科目については、あえて優先順位を高くしなくても、当選する可能性は依然として高くなります。したがって、他の学生にとってどの程度人気があるかという読みと、科目の履修可能人数と、自分のその科目に対する熱意如何によって、戦略的に履修科目を決めることになります。


ちなみに、私が出したビッドは次のとおりです。
1. Lucian A. Bebchuk教授のCorporate Governance Reading Group (少人数のコーポレートガバナンスに関する論文を読んで討論するゼミ)、
2. Guhan Subramanian教授のCorporations A3 (講義形式の会社法)
3. Bebchuk教授のLaw and Finance (Corporate Law、Securities Regulationsに関する論文を読んで討論する授業)
4. Subramanian教授のNegotiation Advanced: Deal Set-up, Design and Implementation (Dealをめぐって討論する授業。Harvard Business Schoolの人々との共同授業)
5. Mark J. Roe教授の Corporate Governance: Current Topics (コーポレート・ガバナンスに関する最近の論文を読んで批評する授業)
6. Robert C. Clark教授とデラウェア州のVice ChancellorであるLeo E. Strine, Jr.のMergers、Acquisitions and Split-ups(M&Aに関する主要裁判例・主要論文を検討する授業)
7. Allen Ferrel教授Securities Regulations(証券取引法の講義)
8. Howell Jackson教授のRegulation of Financial Institutions(金融機関に対する法規制をケースを通じて勉強する講義)
9. Bebchuk教授とBeth Young氏のShareholder Activism (株主権の拡大・行使に関する実務上の問題点を検討する講義)
10. Kathryn Spier教授のBusiness Strategy for Lawyers (文字通り、法律家が知るべきビジネス戦略の講義)
11. Andrew L. Kaufman教授のCommercial Law: Secured Transactions A (主に担保物権法、債権回収に関する実務)


自分の仕事が企業法務の弁護士ということもあって、どれもビジネス・企業法務関連となってしまいましたが、もしこのカリキュラムが2年間のコースであれば、1年間は基礎的な科目(Constitutional Law、Contracts、Torts、Property、Legal History、Criminal Law)に費やし、2年目に上記のような科目をとりたかったと、つくづくこのLL.M.カリキュラムの時間の短さを感じております。


その後しばらくすると、ビッドの結果が通知され、自分のビッドにかけたクラスのうち、履修可能な科目と、Waiting(空きが出るまで待つ必要がある状態)とが通知されました。その結果については、次回のエントリに書きたいと思います。


(続く)

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プロフィール

ハーバードブロガー:齋藤 宏一
齋藤宏一(さいとう こういち)
Harvard Law SchoolにてLL.M.(Master of Law)を専攻。法学部を卒業後、都内の法律事務所に在籍し、現在に至る。 専門分野は、Corporate Law(会社法)、Securities Regulation(証券取引法)、M&Aなど。

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