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ケネディスクール最後の講義-北米議会へようこそ・番外編!

先の木曜日、ケネディスクール最後の講義となる"The US congress and Law Making"が終了し、後はペーパー2つとファイナルプロジェクトを残すのみとなりました。そして、最後の講義は2年間の学びを象徴するような含蓄あるものとなりました。

このクラスのひとつの目的はアメリカの議会でsurviveするためのスキルを身につけさせることだ。君らが議員になれば、自分の政治的野心、選挙区の利害、利益団体の要求、再選、所属政党の規範といったgoalの間にtensionを抱えることになるだろう。誰かのせいにして君の判断を正当化することは簡単だが、君たちは自分自身でethical dilemmaを解決しなくてはいけない。

ここで政治の世界において何がcurrencyなのか考えてみて欲しい。私はexpertise(専門性)とhonesty(正直さ)だと思う。議員にとっては信頼と評判が全てだ。信頼と評判を得るためにはこの二つが必要なのだ。政治家はgeneralistになりがちだが、成功する人間には必ずexpertiseがある。さらに、君たちも投票に迷ったとき、what it is(法案の内容)ではなくてwhere it is from(誰が提案したか)に基づいて決断したことがあっただろう。だからワシントンではexpertiseとhonestyが通貨になるんだ。

君たちは他の人たちのことをよく知らなくてはいけない。お互いに信頼して一緒に働かなくてはいけない。Good law(良い法律)はどこからやってくるのだろうか?それはmajority party(多数派)からではない。それはcoalition(連携・協働)からやってくるのだ。つまり、君たちは自分たちとは違うサイドに立つ人間のことをしっかり知り、そして理解しなくてはいけない。そのために、within/across groupsの両方の集団力学を理解する必要がある。例えば、君らこのシミュレーション中に、DemocratsとRepublicans一緒にBarにいったことがあったか?(クラスメートの誰もが答えられず・・)なかっただろう。それでは駄目だ。DemocratsもRepublicansもcollaborateすべきなのだ。

あとひとつ簡単な教訓を。ワシントンではemailに重要なことを書いてはいけない。一度君が送信ボタンを押せば、君のライバルも、君を追い落とそうとする人間も含め全ての人がその内容をみることを覚悟しなくてはならない。解決策は簡単だ。メールに頼るのではなく、人々のところに実際に歩いて行き、彼らを良く知り、会話を続けることだ。こうしなければ大きな間違いを犯すことになる。

もし君たちが将来議員になれば-このクラスをとった者には難しくないことだが-君たちはCongress communityに入っていかなければならない。多くのメンバーが再選で選ばれてきており、彼らは既に仲間も規範も経験も、色々なことをシェアしている。従って、そのようなコミュニティに入っていくことは難しい。しかし君たちはその一部にならなければならないのだ(You have to be a part of the community.)。

君たちなら簡単に職を得ることができるだろう。その気になれば明日にでも良い仕事を見つけられるだろう。しかし、忘れてはいけないことは、世界をよりよいところにするため(in order to make the world a better place)に、君らは崇高な目標を追い続けなければらないということだ。この授業で何度も繰り返してきたが、本当に重要なことは、what you want to be(何になりたいか)ではなく、what you want to do(何をしたいか)、さらにはwhat you want to change(何を変えたいのか)ということだ。幸運を祈る。

さすがのエンターテイナー、King教授。最後まで飽きさせません。アメリカでは、ユーモアと品位とをうまく統合したスピーチが非常に好まれます。彼の暖かい人柄もあいまって聞き手を引き込みつつ、笑いを織り込みながら心を動かすストーリーをデリバリーするこのスタイルは、パブリックスピーキングの一つのアプローチと改めて感じました。

そして、「相手のことを理解せよ」「人とのつながりを大事にせよ」「新しいコミュニティにしっかり食い込んでいけ」そして何より「何を変えたいのかを考えろ」という教訓はこの2年間で改めて学んできたことをまとめるのに、ふさわしいものでした。

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コメント

コメント883. GeorgeMAILURL|2017/03/25 00:10

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プロフィール

山崎 貴弘
山崎貴弘(やまさき たかひろ)
MPI(Management Policy Institute)フェロー。2002年京都大学法学部卒業。現在、ハーバード大学Kennedy School of Government、MPP(Master in Public Policy)プログラム在籍中。Ezra Vogel教授の元で開催されるハーバード松下村塾幹事(2007年度)。
MPI:http://www.mpi-net.org/

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